苦役列車
2014/01/11 (Sat)
まず、fantaが管理している別サイト『メンズウォッチング』的な見方で申しましょう。
男の裸のシーンは、大きく2シーン。主人公・貫多(森山未來)と友人の正二(高良健吾)、康子(前田敦子)が下着姿で海ではしゃぐシーン。
森山未來は白のブリーフ、高良健吾はトランクス、前田敦子はシミーズ姿で、海水浴と変わらず、特にどうとないシーン。
もう1シーンは、唐突に(唐突の理由が撮影事情で、裏話があるようですが詳細は不明)、森山未來がブリーフ一丁で道路を走る前ショット。
そこそこ長いシーンで、ブリーフの上からチンコの位置が分かります。
森山未來の身体は、スリム+無駄な脂肪という感じで、役柄上、違和感は無い。
むしろ身体造りでも演じきっているのかと思わされるほど主人公が表現されている。
後は風俗で抜くシーンがある程度で、作品全体として『メンズウォッチング』で取り上げるほどのものではありません。
とにかく、まあ何と言うか、”衝撃を受けた”と言うと大げさで、と言って、”この映画作品は良かったです”では、軽すぎますね。
この作品に点を付けるとすれば、82点。アベレージは確実にクリアーしているが、傑作かと問われれば、素直にそう答えられない。ただ、筆者を惹きつけた魅力は大いにあった作品ですよ。
まずネット上でも皆さんおっしゃってますが、森山未來がいい。この性格の捻くれた主人公を見事に演じきってる。
物語がいい、気持ちがリアルだ。感動させるって訳じゃない、共感するという感じでしょうか。
下北沢云々で主人公がキレるシーンは、笑っていいのか、反省すべきなのか、複雑に面白いシーンでした。
原作に興味を持ったので、ネットで調べてみました。なんと、(と言うか、すでに周知の事実なのか)原作は原作者・西村賢太氏の自伝的な作品で、主人公の生い立ちなどほぼ原作者と同じ。
いわゆる私小説という作品。144回(2010年下半期)芥川賞を受賞している。
ネット上で新潮社が、出だしだけ文面載っけてますね。
そこに"パンパンに朝勃ちした硬い竿に指で無理矢理角度をつけ"という文章が載っていて、それをネタにネットで騒いでるのは子供かね?
まあ、モデルが森山未來ならソソられるが、ここで原作者を思い浮かべちゃいけないな。
近年は滅多に小説など読まなくなったfantaですが、最近TVに出てるムサいおっさんの原作者が主人公だという事を覚悟して(と言うか森山未來に変換して)、原作を読んでみようと思いました。今度本屋に行けばまず買うでしょうね。
写真は、映画『苦役列車』、ネットから。